秘密の片想い

 熱っぽい視線が一瞬絡み、答えるよりも先に深く口付けられた。
 再び彼にしがみつく。

 何度も角度を変え交わされる深い口づけは、正体を失くしそうなほどに、とろけさせられた。

 次第に、しがみついていた手が解け、崩れ落ちそうになる私を、三嶋はしっかりと腕の中に抱きとめた。

「ごめん、抑え、効きそうにない」

 余裕のなさそうな声で呟くと、服の隙間から滑らされた手が、私に直接触れていく。

 あの夜をなぞるような彼の行動は、ぼやけていたはずの艶かしい一夜を呼び起こし、必要以上に私を翻弄する。
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