★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
突然の逢坂さんの言葉に、緋色も一瞬息を止めた

逢坂さんは不思議そうに緋色の顔を見つめている



緋色…



何て言うの?



緋色の顔は、大人になるにつれてお母さんに似てきているという…


もしかして、気付いたんじゃないの?


心臓ばかりが早まる


暑いのに、こんなに暑いのに、首から出る汗はひやりと冷たくて…












「…いえ?ありました?僕は覚えがありませんが」






「そうですよね?すみません、イケメンさんだから、俳優さんとかと間違えてるのかな?」

逢坂さんはにこやかに笑った








「すみません、お茶をご馳走になってしまって…」

玄関で靴を履きながら、私達はお礼を言う

「こちらこそ…本当にすみませんでした…」

相変わらず二人はペコペコしている



「ところで、お名前をお伺いしてもいいですか?」


全く悪気の無い逢坂さんの質問に、また私の心臓がはね上がる…

緋色は私の顔を見ると、いつものいたずらっこの様な表情でニヤリと笑った




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