★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
「『どこにいても家族は家族だ

孫が出来たら、抱かせてくれ』


だって!」


瞳が涙で沈んでしまいそうな緋色を見て、私は笑った

「でも、どうしてお父さんは突然手紙なんて?」

「操さんの遺書をご覧になって、ご自身の事をお考えになったようです。緋色さんに伝えること、遺すもの、そういったものはやはりきちんとしかるべきタイミングですべきだと判断されたようで…」

「両親から手紙と通帳もらうなんて、どんな夏休みだよ!」

涙を拭いながら緋色は笑った

「甘えてばかりいられねーから、とりあえず預かって、使うべき時に使うわ!
親父には、ありがとうって言っておいてください」

「わかりました…
時期出所されますので、ご安心ください」

八ツ橋さんが立ち上がってまた微笑む

でも突然

「あ!!」

と大声を上げた

「そうそう、前の奥様と息子様方には、この話は内密にお願いしますね」

とまたにっこり笑った



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