★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
「親父って、もしかして試してたんじゃねーのかな?」
「何を?」
二人でざるうどんをすすりながら、昼間の出来事を話していた
「ババアや、兄貴達…
何かを失っても、自分の元に残るかどうか…」
「まさか…」
「実際、あっさり捨てられたら、親父もあっさり捨てた。でも俺は…」
「お父さん、純粋に嬉しいのよ…
緋色が傍に居てくれて。辛いときに傍に居てくれたから、どんな事をしてもその気持ちを伝えたいんだよ」
「…そうだな…
ってうどん食いながらじゃ説得力ねーけどな」
「あはは、全くだ」
お父さんは、緋色を一番に愛しているんだと思う
とっても、とっても…
でもきっと、そういう方法でしか上手く表現出来ないんだね
前の緋色と同じ
言葉や態度でどう表現していいか解らないだけなんだって…
私、今なら解るよ…
「蒼湖…」
「何?」
「いつ行く?」
「へ?」
「アメリカ」
「…あ!忘れてた!」
「お前!大事な家族だろ?忘れるなよ…」
「いつにしよう?」