★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
「緋色…」

「ん?」

ソファでテレビを見ている緋色に、私は話しかけた

「…もし…」

「ん?」

「…………」

「な、何だよ?」

「………」

何でも話すって決めたのに…

2人で約束したのに

なかなか口から出てこない


「もし、今妊娠したらどうする?」

緋色の目が点になる




やっぱりやめれば良かった…

「妊娠したの!?」

「ううん、もしもの話!」

「…蒼湖は、大丈夫なの?」

な、何で質問したのに、質問されるんだろう?

しかも何かおかしい返答

「何が?」

「身体とか…」

あぁ、流産の件…


「もう二十歳だから、大丈夫じゃないかな?」

「……………」

緋色は黙ってしまった



「…まだ、早いんじゃねーの?」



その返事に、「やっぱり…」って落ち込む自分がいた

「就職してから、産休とかとった方がいいし…
もしかしたら就職に不利になるかもしれないだろ?それに、俺はやっぱり学生の間はまだ遊びたいし…」

「…うん」

悲しくて、何だか遠くから聞いているような感覚になっていく

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