★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
涙がポロリと流れていた

「うん。うん…」

何度も頷く蒼湖をゆっくりと抱きしめる



「ちょうど、挨拶出来てよかったな…」

俺の背中をぎゅっと掴む蒼湖の髪を撫でながら、呟いた

何度も何度も傷つけた

何度も何度も踏みにじった

だけど、いつも愛していた

愛して、愛しすぎて憎くて、離せなくて縛って、殺して、でも愛された




全ては幸せになるため




この時のために、全てがあったのだと今なら思える



「俺と結婚してください」

「はい!」

「学費も安くなるし」

「はは…色気がない」



二人で見つめあって、キスをして、また手をつないでゲートへ向かった



小さい一歩かもしれない。でもこれは幸せの一歩

幸せになるために、歩いていく

明日へ。未来へ…


蒼湖と二人で生きていく

幸せのために




これが俺達の、望む世界。

選んだ未来

















――完――
















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