★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
幸せな時間

緋色が家族のような時間だったと言っていた意味が、すごく納得できた

「緋色のお父さんって、どんな人だった?」

「緋色坊っちゃんにそっくりよ」

「緋色と?」

「そう、いつも自信に満ちていて、それでいて恋愛には不器用で」

「…恋愛に不器用?」

緋色のお父さん…

何度か会ったことがあるんだけど…

恐ろしい…

社長だからチビでハゲで小太りを考えていたのに…

イギリス紳士を思い出させる容姿…



長身で、痩せていて、そして…イケメン!!

恐ろしい程のイケメン

まあ、緋色とは違う顔なんだけど、どう考えても雰囲気はソックリ

遺伝子の神秘を実感する瞬間だったのに…



「どうしてなのかしらね…、あんなに中身はソックリなのに…
操さんの事も…」

「操さん?」

「緋色坊っちゃんのお母さんよ」

「会ったことあるの?」

「ええ、よく坊っちゃんが連れてきたりしましたよ」

「え?え?」

「婚約するまで、お付き合いをしていたんですよ?」

私は思わず口からパウンドケーキを落としてしまった…

元カレ、元カノな関係…?
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