★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
「おばあちゃん…」

「不思議な世界ね。愛し合っても結ばれない事があるなんて」

「………そうだね、私は経験したよ
強い何かで仕切られる世界。お互いの世界を遮断されて、相手の幸せをただ見つめることしか出来ない世界」

「そこを壊してしまうと、相手も壊してしまうのね、きっと。」

「…そうだね」

おばあちゃんはそれ以上、深い話はしなかった

パウンドケーキが美味しくて、たくさん食べたのに心はどこか満たされない…

緋色のお母さんは、何を想っていたんだろう

私より、愛されてることを知っていそうなのに

それよりも、新しい人に心奪われたんだろうか?



「碧依ちゃん、紅茶のおかわりはいかが?」

「いただきます!…ねえ、おばあちゃん、おばあちゃんはどうして緋色のお父さんのお世話係になったの?」

「…それが、よくわからないのよ!!」
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