★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
姫ちゃんは明らかに苦笑いで、何か腑に落ちないような表情を隠せないでいた

「おう、姫。来てたのか?」

汗だくになった藤田君と緋色が戻ってきて、私はなんとなく気が緩んだ

「あ、緋色、藤田、おはよう…」

姫ちゃんは明らかに不信がった声だった

「あ、じゃあ先に教室に行ってるわ…」

「あ、姫川…俺も!」

そう言って、姫ちゃんと藤田君が食堂を出ていく

私はそれを見て机に突っ伏した…

「どうした?」

「緋色〜、私、やっちまった!姫ちゃんに変な事言っちゃった!」

「何だよ?」

「人を殺しかけたみたいな…」

プッと緋色が吹き出すのが聞こえる

「お前、誰がそんなこと信じるんだよ!」

「だって…」

「お前、姫川だぞ?あのクールビューティー!信じるわけないだろ?」

「そうかな〜」

私はチラリと緋色を見た

緋色は甘々な笑顔で、私の髪をぐしゃぐしゃにする

「あり得ない!」

笑って言うから、私もそんな気がしてきて笑った

「じゃあ、俺も行くわ。頑張れよ」

「うん…」
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