★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
「…親父…」

「どうした?」

「俺の母さんって、どんな人だった?」

「…どうした?急に…」

親父は透明な壁越しに苦笑いをつくる

「いや、ただ…」



言いにくい俺の様子を察してくれたのか、親父はゆっくり話し出した

「お前の母さんは…お前の顔の女版だな」

「は?」

「お前は操によく似てる」

俺は思わず頬を触った

「性格は…おっとりしてたな。普通の家で幸せに育った、典型的な雰囲気だ」

「それって…普通ってこと?」

「まあ、そんな感じ」

親父が優しく笑ったから、俺までつい吹き出してしまった

「俺たちは大学のサークルで知り合って、仲良くなった。俺が3年、操が1年
そして交際が始まった」

大学…の時には、二人は…

「俺が会社を継ぐと、操も俺の会社に入社してきた…あの頃は、充実してたな」



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