★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
空港に降り立つと、さすがに爽やかな風を感じた
都会なんかと違う、爽やかな空気
太陽はどんなに暑くても、全然違う空気をお腹にいっぱい吸い込んだ
「緋色?」
ゲートを抜けると、着物を来た女性が話しかけてくる
「叔母さん!久しぶり!」
俺は懐かしさのあまり、思わず駆け寄って叔母さんの顔を見下ろした
「…そっくりになったわね、姉さんに」
叔母さんが涙ぐんで笑うから、困ってしまった
「あ、叔母さん!こいつが碧依…電話で話した俺の彼女」
「まあ、まあまあ可愛らしいお嬢さんね…」
涙を拭いながら、叔母さんはもっと微笑んだ
「初めまして」
碧依も笑顔でお辞儀をしているが、緊張してるのかいつも通りではなかった
不思議に思っていたが、叔母さんが案内してくれたので俺達は進んだ
「今日は暑いから、困ったわ」
「え?これで暑いの?」
「あ、そうよね。緋色達は東京から来たんだもんね…
もっと暑いもの、序の口ね」
叔母さんが上品に笑う
母さんも、こんな笑い方をしたんだろうか…
ふとそんなことを思った