★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
俺はどうしても無意識に二つの名前を使ってしまうから…
でも、ある意味間違いじゃないんだ

「俺ら、緋色が二股かけてると思ってて…」

「緋色が!?あはは、かけてない、かけてない」

碧依は大笑いをする

「いいね、信じ合える関係で…」

「だって、遊ぶお金あんまりないもん!学費に生活費、色々あるからさ」

「えー、ラブラブだからでしょー」

「ラブラブっていうよりは、家族みたいな…」

その時碧依は友達に呼ばれ、「ごめん、また…」と言って行ってしまった



「いいな、あんな彼女…」

藤田が肘を付きながら呟いた

「だから、やらねーぞ」

「いいなー、ラブラブで…」

藤田はそのまま机に崩れ落ちた

何なんだよ、コイツは…

俺はラブラブという言葉をあえて否定せず、そのまま定食を頬張る




いつもの日常…

穏やかな毎日

俺らの毎日はこうして平和に過ぎていく

彼女がいて、俺がいる

一緒に住んで、回りから認められて、当たり前の様に傍にいる

そんな毎日

そんな、二十歳の俺

だけど、少しずつ忍び寄る不安の足音を、俺達はまだ知らない







この時は………まだ………
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