★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
「きれいね…」

景色は相変わらず青々としていて、運動場が一望出来た

「そうですね…」

私も女の人もベンチに並んで座り、黙って景色を見つめていた

ちらりと女の人を見ると、やはり誰かに似ている




「もしかして…緋色のお母さんですか?」

女の人は振り向くと、笑顔を向けた

や、やっぱり!!

突然緊張してしまい、心臓が口から出てしまいそうなほど、強く鼓動を打った

「大変だったわね…ごめんなさいね」

「い、いえ!こちらこそ…」

な、何の事だか…

「女の子には優しくしなさいって、いつも言っていたのに…」

「あ…でも、今は優しくしてくれますよ」

「そう?ならいいけど」

「あの…聞いてもいいですか?」

「なあに?」

「緋色のお父さんって、誰なんですか?」

恐る恐る失礼な事を聞いてしまい、恐縮してしまった

でも、知りたかった

緋色の為に












「どうでも良くない?父親なんて」

「え?」

「緋色は私の子供!私には、それだけで十分」

「………」

「父親探しの旅に出てるんでしょ?」



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