★完結★消えた同級生【玩具の女・続編】
「その人を、好きになりそうだった?」


山谷君を??


「わかりません…山谷君は…」

私、どうだっただろう…

あの頃山谷君に告白されていたら…

私は山谷君とお付き合いをしていたかもしれない…

でも、解らない

そんな状況が、考えられない

「蒼湖ちゃん…過去に戻る以外、その時の気持ちなんてなかなか解らないものよね…」

今の心境をズバリ言い当てられて、ドキッとした

「だから、緋色は私の子供。父親なんかいない、私だけの子供
それで十分だと思うんだけどな…」

お母さんは遠くを見つめて、呟くように言った



「あれ?緋色じゃない?」

「え?」

「やっと来た!女性を二人も待たせるなんて、ダメな男!」

「ど、どこですか?」

「ほら、遊歩道を歩いてきてる!あそこ」

お母さんの指差す先には、確かに人影が見えたけどかげろうがかかって顔が見えない…

「緋色…?」

私が少し前に踏み出した時だった

「蒼湖ちゃん」

「はい?」





緋色のお母さんは優しい笑顔を作っていた

「またね」




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