イルカ、恋うた
竜介!と強めに呼ばれた瞬間、腰と背に別の体温を感じた。


ベルトの上に、白く細い手がまわってる。


背中越しに、震える声がする。


「……女の子のイルカはどうするの……?」


「目をつぶって、ジッとしてたらいいんじゃない?」


腰の腕を外し、振り返ると、彼女の両肩に手を置いた。


言った通りに、まぶたを下ろした女性の顔に、ゆっくり唇を近づけた。




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