イルカ、恋うた
弁護士が減罰を求めるくらいだ。


ただ、ここで誰かかばいました、とか告白されたら、終わりだが。

自首したら、減刑。


自白でも、それなりに考慮される場合もある。


反省の色を見せ、残虐な犯罪でない限り。


被告人は無期懲役を免れ、懲役八年。

家の主人に重傷を負わせ、金品を奪った。
知人に騙され、負債があり、つい強盗を計画。包丁も手にした。


しかし、実際は留守宅を探して侵入。適当に金目の物を掴み、逃げるところを主人と遭遇し、反射的に刺してしまった。


前科もない。良心に苛まれ、その日に自首。減刑の理由だ。確定後も、被告人は控訴せず、刑に服すだろう。

検事の証言、質疑応答は自白調書、報告書通りだった。


捜査担当の、桜井検事の調査した通りであり、捏造も虚偽もなかった。


もし、歪むことがあれば、やはりどちらかしかないんだ。


裁判官は捜査を内容として、聞くのみ。


過程に対しても、無関心かもしれない。


それを逆手に取れるのは、ほぼ訴える側だ。

ああ、やだ。


また、こんなこと考えてる。


そうだ。


たまには、おじさん達に連絡を取ってみようかな。


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