イルカ、恋うた
俺はお父さんのところだと思った。


岩居さんは、今まで彼女が行った所を中心に探してみると言って、別れた。


看護師によれば、美月は来ていないらしい。


すぐに引き返そうとしたが、俺は特別室まで駆けた。


はじめは、佐伯検事正は面会謝絶にしており、俺はドアの前の先輩刑事に止められる。


「水島!何をやってるんだ!!」


と、怒鳴られる。


「彼に話したいことがある!お嬢さんのことで……!」


騒ぎを聞いて出てきたのは、桜井検事だった。

「また、君かぁ。また監視されたいのか?美月のことって。結婚させてくれ、とでも言う気か?」


俺を押さえてた先輩が、冗談だと思い笑ってた。


「それは、まだ先のことだ。今は、別の話だ!」


先輩達は、驚きのあまり手を離した。


「そいつを入れろ」と、奥から声がした。


「しかし……!」


桜井検事は以前のように、反対しようとする。


「私に逆らうな」という言葉を受け、彼は俺を入れた。


桜井検事は離れて、長椅子に座った。


俺はまた、ベッドの横に立たされる。


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