イルカ、恋うた
「僕は初めて会った時、あなたの目に父を垣間見ました。

年が近いからだけじゃないでしょう。父も優しさの塊のような人でした。

伊藤弁護士に会えてよかった。だから、もう二度と同じことは繰り返さないと信じさせてください」

「ありがとう。でも、しばらく休みます。じっくり考えたい。私も、水島刑事に会えてよかった」


俺達は敬礼した。


好奇心で近寄った小さな少年が、足元で真似をした。


ふと、彼の将来は何になるのか、想像してみた。




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