イルカ、恋うた
「主人は主犯格の少年も説得しようとしていました。だけど、逃げ足が早い。すぐに雲隠れしてしまうと。
監視すら難しかったそうです。そんな中、その少年が、死体で発見されたんです。
きっと、仲間割れのトラブルが起きたんだと、主人は言ってました。彼は、主犯格の少年の捜索に躍起になっていました。その矢先……」
事件が起きた。
彼女は口元を押さえ、嗚咽を堪えようとしていた。
「……奥さん。僕は、野村さんは立派な警察官だったと思います。
僕は交番時代、少年犯罪なんて、自転車盗難くらいしか遭遇してません。
それも、捕まえたら、調書書いて、拘留して、の繰り返しです。
彼らと向き合おうとか、語り合おうなんて、考えたこともありませんでした。
ただの、点稼ぎくらいにしか、思ってなかった。周囲もそんな人が多かった。そんな先輩もいらしたんですね…」
監視すら難しかったそうです。そんな中、その少年が、死体で発見されたんです。
きっと、仲間割れのトラブルが起きたんだと、主人は言ってました。彼は、主犯格の少年の捜索に躍起になっていました。その矢先……」
事件が起きた。
彼女は口元を押さえ、嗚咽を堪えようとしていた。
「……奥さん。僕は、野村さんは立派な警察官だったと思います。
僕は交番時代、少年犯罪なんて、自転車盗難くらいしか遭遇してません。
それも、捕まえたら、調書書いて、拘留して、の繰り返しです。
彼らと向き合おうとか、語り合おうなんて、考えたこともありませんでした。
ただの、点稼ぎくらいにしか、思ってなかった。周囲もそんな人が多かった。そんな先輩もいらしたんですね…」