君のいない場所で私はどうしてると思う?
第2章 君と

#3 緊張の夜


お昼は皆机を前にして静かに食べるって決まってる。

そう、だからお弁当食べてる時間は私にとって唯一学校で幸せな時間。

本を片手に持ってお箸を片手に持って食べる。

これが毎日食べるときの私。

ちょっと行儀悪いかなと思うけどやめられない。

だって本が大好きだから。


「ひなぁ、そろそろ本読むのやめたら?普通に食べるのも大切だよ?」

「やだやだ、絶対にやだ。唯一の楽しみなんだから。」


ゆきは優しいから私がこうやって言えば引いてくれる。

けど相当の過保護だからまた後からくるんだけどね。

まあこういうひとが近くにいても嫌じゃないし良いかな。なんてね。






「ひなぁ!遊ぼ!」

「やだ」

「遊ぼって!」

「やだ」

「もう!ツンデレ!」

「あっ!それもう禁句だからね?」

「もういいもん!」


こうやって私が冷たくしても後からまた私のとこに来るんだよね

ほんとゆきって可愛いなぁ

私もあーゆーふうに女の子っぽくできたらなぁ。

けど私には似合わないよね。


「…はやし」

もー、本読んでる最中に話しかけてこないでよね?!

てか誰だよ。

こんな良いときに話しかけてくるって。


「もう、な、、あ、、えっと、、、な、、なに、、?」


えーーーっ?!

なんで?!なんで斎藤が?!

私に話、、かけてる、、?!

やだ。危ない。怒鳴るところだった。。


「なんのほ………………の?」


ほんとに斎藤は声が小さい。

一部しか聞こえない。

これでも一生懸命女子苦手なの克服しようと思って話しかけてくれてんだよね。


「ごめん、なに?もう一回言って??」

「な、、んの、、本読んでる、、の?」

「あ、これ?恋愛小説」

「そっか、、」


そっか、、ってそれだけ?!

それだけ聞きにきたの?!

もっと話したかったな。

てか好きな人に話しかけられちゃった//

って、なによ私浮かれてんの。
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