俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「ケンカ? 買うよ、唯浜?」
唯浜の余裕の表情に顔が引きつるのを抑えられずに発破をかけると、総真くんが軽く私の額を小突いてきた。
「こら、うー。なに危ないこと言ってるの」
う……ちょっと怒った顔の総真くんが可愛い……。
いつもなら、あまりの総真くんの尊さに大人しく言うことを聞くところだけど……。
キリッとした顔をしてみた。
「総真くん、これは友情と恋心をかけた勝負なの。負けるわけにはいかないの」
総真くんは軽く目を見開いた。
「えっ、そんな重大な……。口出ししてごめんね?」
「ううん。唯浜とはライバル関係なんだ」
「ライバル! うーにそんな存在ができていたなんて……」
ついさっきだけどね。
そして争っているのは総真くんだけどね。