俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「うーのことだけ考えさせろよ、だって。っぷぷ」
「普通に聞きゃあ惚気だよな」
「惚気てんのはお前らだバカ夫婦!」
――つまりは僕をからかって遊びたかったってことでいいな?
バカ夫婦に付き合ってるのも面倒になって、さっさと自分の部屋に戻った。後悔した。……さっきまでここにうーがいたんだよ……!
……変な動悸を覚えて仕方なしにリビングに戻ると、ソファで想が美結に膝枕していた。
僕は半眼になる。
「……想、着替えくらいしたら?」
スーツのままの想に言うと、苦笑された。
美結は本当に寝ているのか、想は小声で答える。
「美結が疲れてたから」
僕はダイニングテーブルの椅子を引いて座った。
「美結のこと甘やかし過ぎじゃない?」
「それ、総真には言われたくないよ」
「……はあ?」
僕がいつ美結なんかを甘やかしたと。
「羽咲が生まれた時からお前、羽咲にべったりだったろ」