俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
……あ、そういえばリビングで寝たんだった……今日で何日目だっけ……え、今の……夢?
上体を起こして、半眼になった。
リビングで寝たのは僕だけだったはずなのに、ラグには想と美結がわざわざ布団を敷いて転がっていた。
……なにやってんだ、このバカ夫婦は。
……どうでもいいか。それより重要なのは今の夢だ。
……あれ? どんな夢だったっけ……。なんだかすごく意味のあることだった気がするんだけど……? ああなったらいいなあ、みたいな……。
「珍しい。総真が眠そうだ」
バカ夫婦は放って、さっさと支度をして家を出ると、途中で行き会った玲に驚かれた。
「あー、うん。寝たんだけど、うまく眠れなかったというか……」
「悪夢でもみた?」
「いや、むしろ幸せすぎる夢だった気がする……」
「よかったじゃん?」
「それが……なんかたくさん考えなきゃいけない感じで……」
「なんだそれ」
「俺にもよくわかんない……」
「そういや、今日だっけ? 羽咲ちゃんのテスト」