俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「うー、俺だよ。入っていい?」
ドアをノックしてから声をかけると、
「ま、待って! ダメ! 立ち入り禁し……ったたた……」
「うー⁉ 大丈夫⁉」
苦しそうにうめく声が聞こえてきて、ドアを開けて部屋の中へ入った。
ベッドの上で上半身を起こした状態のうーは、僕と目が合うなり勢いよく布団をかぶって岩のようになってしまった。
「出てって! 進入禁止!」
がーん……うーに……うーに拒絶された…………。
あまりのショックに束の間立ち尽くしたけど、それどころじゃないことを思い出した。
「落ち着いて、うー。辛いんだろ?」
「!! なんで知ってるの⁉」
「と、とりあえず部屋は出るから、大声出すのやめよう?」