俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「は、はいっ⁉」
ずっとドクドクしている心臓を握るように胸に手を置いて、総真くんを振り仰いだ。
「うーと二人だけで出かけたことってあったっけ?」
「………」
………総真くんと二人だけで……。
「ないね」
「だよね」
改めて思えば、総真くんを大好きと言って生まれた時からだけど、遊ぶときはいつもお兄ちゃんか玲くんか水都ちゃんか、なゆお姉ちゃんか景お兄ちゃんがいたかも……。
総真くんが、にこぉっと笑った。
「じゃあ今日は本当に二人っきりだね」
ばふんっ!
「うー? 大丈夫?」
「だいじょうぶ……ちょっと軽く噴火しただけだから……」
「それは大丈夫じゃないよね?」