俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
警戒心爆発って感じだな。
今まで見たことないくらい神経を張った顔をしている。
「そんなん要求しませんよ。タダであげます。また脅す必要があったら、別のネタ掴むから」
「……お前、怖すぎるんだけど……」
……それをあんたが言うか。
「そういう奴を生徒会に引き込んだのは会長ですよ? で? お願い聞いてくれます?」
「……データごとくれるんなら、お前の幼馴染に近づいたりしないよ。もともと、一目惚れとかしたわけでもない……確実に気があるってわけでもない奴を遠ざけるためにこんなの持ち出すってお前……」
「うーに近寄る男は総て害虫ですから。排除します」
僕はもう、うーに僕以外の男が近寄ることを許すことが出来ないくらい、うーしかダメだってわかってる。
会長は恐る恐るといった感じで僕に向かって手を出してきた。
――交渉成立。
僕は、ポケットに入れていたデータカードを会長に向かって投げる。
空中でキャッチした会長は、苦虫を噛みまくっているような顔でボソッと言った。