俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

「あー、何があったか知りませんけど、総真に敵対されたらもう終わったと思ってください」

「後輩が揃いも揃って非道い! 玲哉~せめて慰めてよ~」

……この人ほんとに年上かな……。更に玲に抱き付いたよ。

「……藍田、悪いけど桑島がうるさくて進めらんないから、保健室にでも投げてきて」

「……了解しました」

先生に言われて、ため息をつきつつ玲が席を立った。

「俺も行こうか?」

僕が名乗りあげると、会長はあからさまに肩をはねさせた。

「いい。これでお前連れて行ったら、俺が会長に絞め殺されそうだよ」

「迷惑かける」

「自覚してんなら自重もしろ」

まだ嗚咽をあげる会長をひきずって(会長が玲に抱き付いたまんまだから、玲が歩けばひきずられてついていく恰好だ)、玲が教室を出た。

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