俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「とりあえず、嫌だったから振り払ったんじゃない、って訂正しといた方がいい。あいつ思い込み激しいし、そんな状態じゃろくに寝れねえだろ。そしたら治るもんも治らねえ」
「……」
だ、だよね……総真くん、風邪で休まなきゃいけないんだから、余計な心配させては申し訳ない。
でももし寝ていたら……と思って、メッセージアプリで訂正をすることにした。
お兄ちゃんの部屋でスマホをいじり始めても、お兄ちゃんは怒らなかった。
いつもなら追い出すのに。
『さっきはごめんなさい。
急に大好きな総真くんが近くになってびっくりしてしまいました。
嫌いとかいやだったわけじゃないから、気にしないでください。
今まで通りしてもらえるとありがたいです。』
……自分ごとながら、嘘ばっかの文面だ。大好きなのは本当だけど……。
「………」
こんなの送っていいんだろうか……。
不安になっていると、那也お姉ちゃんがひょこっと画面をのぞいてきた。