俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

那也お姉ちゃんを見上げると、私の不安を察したようにふわっと笑った。

「……私的な意見だけど、やっぱり告白はちゃんとしたいし、されたいと思う。碓氷くんが前後不覚のときの言葉を告白ってとらえるのは、羽咲ちゃんも複雑だろうし、碓氷くんも……どうなんだろうね、って思っちゃうかな。それに、今羽咲ちゃんはそれが本心かどうか知りたいより、風邪を治すために休んでほしいんでしょ? だったら今は当たり障りない文面になっても仕方ないと思うよ」

穏やかな笑顔でそう言ってくれた那也お姉ちゃん。

私の不安を的中させてきた。

本気で色んな意味で女神さまか。

お兄ちゃんが惚れるのもわかるよ。

次いで那也お姉ちゃんは、何かピンときたのか、一本指を立てた。

「次の約束入れておくのはどうかな? 約束って言うか、風邪治ったらまた遊ぼう、とか、早く風邪治りますようにって感じの言葉」

那也お姉ちゃんの提案に、お兄ちゃんも肯いた。

「その方が総真も気負わねえかもな。あいつ、全力で風邪治しにいくわ」

お兄ちゃんからも背中を押されて、文面を続けて考えた。

足したのは、

『風邪治ったら約束のデートいきましょう!
 総真くんとまた一緒に遊べるの楽しみにしてるから、しっかり寝て食べて、治してください』

こういう内容。

また画面をのぞいていた那也お姉ちゃんが、「えっ」と声をもらした。

「デートの約束してたのっ?」

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