俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「うー!」
「は、はいっ!」
「俺と結婚してください!」
「はい! って、えええ⁉」
うーは勢いよく答えてくれたのに、直後驚愕した顔で僕を振り返って来た。
「私まだ中二ですが⁉」
「うん。俺も高一だから、将来的な意味で」
「あ、そですか……」
うーは少しほっとしたように軽く息をついた。
うーに促される前にちゃんと言えないとか、ほんと僕はどうしようもない。
……でも、ここまでわかったらこの程度では終わらないよ?
僕は一度ベンチから立ち上がって、うーの前に回り込んで片膝をついた。
うーは驚いたのか軽く目をみはった。
「うー。ずっと待たせてごめん。俺を好きでいてくれてありがとう。俺も、ずっと、うーが一番大事な存在だった。これからは、ただの幼馴染じゃなくて恋人になりたい。俺の、一生の一番になって、俺と一緒にいてほしい」
僕の、今つむげる精いっぱいの言葉たち。
どうか、うーに届きますように。
届いて、うーに響いてくれますように。
うーの両手をからめとって、真っすぐに見上げる。
「……うーを愛しています。俺と、付き合ってください」