俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
うーの言葉は祈るような響きで、それを叶えられるのは僕だけで……。
僕の願いもまた、うーにしか叶えられない。
「うん。俺の彼女になって、うー」
「は、はい……っ」
いつの間にか、うーはぼろぼろと大きな涙をこぼしていた。
僕は、自分の左手をうーの頬に添える。
うーの涙は僕の指に伝って、泣き止まない。
「すごい。夢みたいだ」
「わ、私の方こそ……っ」
僕が、うーを大事に思って来た長さの全部がうーのものだ。
僕は初めから、うーが大好きだったんだ。
僕が微笑んで見せると、うーもにこっと笑った。
涙が、止まった。
「ね、うー。俺の願いを叶えてくれるの、うーだけみたいなんだ」
「ねがい……?」
「そう。俺はうーと付き合いたい。うーは俺の彼女に。……お互いの願いを叶えられるの、お互いだけだね」
「そ、だね……」
うーは、僕の言葉の意味がわかったのか少し照れたような顔になった。