俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
僕が言うと、うーは息を呑んで固まったしまった。
あれ?
「うー? だめだった? まだ知られたくないとかなら……」
追い追いでもいいんだけど……でも、由羽には報告しないとだよな? 今日のこの場だって、由羽のおかげなんだし。
「だ、めではない、けど……」
うーが、やっと動き出した。
「けど?」
僕がオウム返しすると、うーは半眼になった。
「……めちゃくちゃ喜ぶと思う」
「歓迎してくれるの? 俺、晃さんになら殴られる覚悟あるよ?」
大事な可愛いお嬢さんとお付き合いさせていただくわけだし。
うーは首を横に振った。
「お父さんはそんなことしないよ。……水都ちゃんのお母さんの方が殴ってきそう」
「ああ……」
琴さんか……。
琴さん、咲雪さん大好きが高じて、咲雪さんにそっくりな面差しのうーのことも大好きだからな……。
僕は一度立ち上がった。
「よし。琴さんに殴られてこよう」