俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「俺砂糖なんて食わせてないよ。直で砂糖食わせるってなに」
「そういう意味じゃねえんだよ。羽咲、お前らのおかげで、大体玲が一番の被害者だった」
「私のせいでもあるの⁉ う……今度玲くんに謝っとく……」
「お前も総真にだけは素直だから、こいつ歯止めがなかったんだよ。水都は割と回避するのが上手い」
「水都ちゃん、コレ把握してたんだ……」
「まあ、うまくいったんならいいよ。父さんの反応が怖いけど」
え……やっぱり晃さん、僕たちが付き合うの、認めんぞ! って感じなんじゃ……。
――不安に陥った僕をよそに、うーと由羽は言い合いをしている。
本当仲のいい兄妹だなあ。……そう思って気持ちを和ませていないと、不安がどんどん大きくなっていく……。
しばらくすると晃さんが帰ってきた声がして、三人で一階へ降りた。
「ただいま。総真も来てたのか」
リビングでネクタイをほどいていた晃さんが、僕を見てそう言った、
「はい。――あのっ、今日は晃さんと咲雪さんにお話したいことがありまして……」
「なにかあったか?」
晃さんが、座れ、とダイニングテーブルの椅子を示してくれたので、腰かける。
うーが隣に座って、キッチンにいた咲雪さんも「なになに?」とやってきて晃さんの隣につく。
事情を知る由羽は一人、僕らの後ろあたりに立ったままだ。
すーっと、深呼吸を一度した。
それから、隣に座るうーを見た。