俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

うーは緊張した面持ちで、僕の視線に気づくと軽く頭を上下させた。

……うん、言うよ。

「うーとお付き合いさせてください!」

「総真くんとお付き合いさせてください!」

「「お願いします‼」」

うーと一緒に頭を下げた。

流れたのは沈黙。誰も何も言わない。

由羽はただ見守ってくれているからだろうけど……晃さんと咲雪さんの反応が気になって、そろりと目線をあげた。

そこに映ったのは、右手で両目を覆って、肩を震わせる晃さんだった。

や、やっぱり、許さんぞコラ―‼ 展開⁉

「こ、晃くん……!」

咲雪さんが、その目に涙を浮かべて晃さんの腕に抱き付いた。

こ、晃さんが僕を殴るのを止めるためか……?

「ああ……長かった……」

え……どういう意味だろう……どう解釈すればいいんだろう……その言葉……。

晃さんの発言に戸惑っていると、晃さんは震える声で続けた。

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