俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「な、なななな、んで」
「お前ほんとに頭いいんだよな?」
挙動不審になった僕を、景は残念な生物を見るような目で見て来る。いや知らないけど。
景は、視線をなゆと一緒にいるうーに向けた。
「まー、羽咲が総真命なのはみんな知ってることだったし、兄さんも姉さん命だし。あ、俺は兄さんや羽咲ほど危険思考じゃないからな?」
晃さん、弟に危険思考って言われてますよ。
「お前その顔、俺も兄さんと同じこと考えるって思ってたか?」
ぎくぎくっ! 景はなんでここまで僕の脳内を当てて来るんだ……!
「否定はしないけど」
「しろよ⁉」
さっき危険思考じゃないって言ったばかりだろ!
「お前ほんと面白いなあ。兄さんが気に入るのもわかるわ」
「あ……ありがと?」
「うん、そのヘンな返事する辺りも面白いわ」
最後、シラケた目で見られたのは僕の気のせいだろうか。