俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

「……想が父親っぽいこと言ってる」

「……俺のことなんだと思ってた?」

「ボケ」

「……否定出来る材料がない」

想が頭を抱えた。

想のボケボケのせいで、美結や尚哉さんの苦労は計り知れなかったらしい。

そんな想によく似ていると言われる僕は色んな意味で立場がない。

「想」

「うん?」

「うーを、想と美結の娘にするよ。絶対」

それは暗に、うーを花嫁さんにするって宣言だ。

「……楽しみだ」

想はふっと笑みを見せて、「明日、遅刻するなよ」と言って出て行った。

美結は想に任せていればいい。

僕が今すべきは、勉強とうーを大切にすることだ。

うーにプロポーズして、うーを花嫁にと望んでいる自分の気持ちは把握している。

うーと一緒にいる未来を手にして、うーに苦労させるようなことはあってはならない。

そのためにも、学ぶことは日々増えるはずだ。

想がやってきたから一度手放していたスマホで時間を確認しようと手に取ると、うーから返信があった。

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