俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
やっと落ち着いたらしい由羽が、睨む目つきのまま僕を見て来た。
睨んでいても由羽は、男の僕から見てもカッコいいと思う。
晃さんによく似たえーと……キラキラ王子系? だったかな? 確か由羽はそんな風に言われていたはず。
ほんとーにキラキラしてるんだよなあ。
今も店内の女性のお客さんの視線集めまくってるし。
「うーが妹の由羽が羨ましい。うーの兄って場所を俺に譲ってほしい」
「「そっちかよ‼」」
「うん。え? 玲?」
由羽の向こう側の席の人がいきなり振り向いたと思ったら、玲だった。
「なんで玲がいんの?」
「……俺が呼んだんだよ。俺一人じゃお前の相手し切れねえから」
……? 由羽はなんの心配しているんだろう。
玲――藍田玲哉(あいだ れいや)は、僕の幼馴染だ。
由羽たちともそういう関係と言うことも出来る。