俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「……うん………」
まだぐずぐずとし出した水都の言葉に、僕もうーもびっくりした。
思わず顔を見合わせてコソコソと話す。
「総真くん、知ってた……?」
「いや、聞いてない……」
玲と言えば、絶賛前世の恋人探し中。
まさか、その人と出逢ったとか……?
「水都の見間違いじゃないのか?」
僕はなんとか水都を励まそうと言ったのだけど、逆効果だった。
水都はその光景を思い出してしまったのか、また涙があふれたきた。
……ごめん。
「だ、だって……手を繋いで歩いてたし、れ、玲くん、が……だきしめて、た……」
「「………」」
……え、えーと……どう否定したらいいのかわからない、恋愛経験皆無の僕とうーだった……。
お通夜みたいな空気になる。大往生した僕のじいちゃんのお通夜はどんちゃん騒ぎだったけど。