俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

僕がストレートに訊くと、玲はむうと口を結んだ。

そのあと少しの間を置いてから喋ってくれた。

「……い、いやー、総真にはちゃんと千波(ちなみ)ちゃん連れて来て紹介したかったんだけど、最近お前、休みの日はほとんど羽咲ちゃんと一緒だから声かけづらくて……」

相変わらずいい奴だった。

……確かにここのところ特に、僕の脳内はうーしかいない。

浮かれが抜けていないのは認めるしかない……。

ここで玲を責めるのは筋違いだと思ったから、それについては謝る。

「それは……ごめん」

「俺こそ、遅くなって悪かった」

妙な沈黙が流れる。

……って、野郎二人でなんでこんな空気にならなきゃならないんだ気持ち悪い。

それで玲の彼女って……昨日の夜、僕とうーの間で、あれかな? あれだよな? とやり取りした存在……。

「……それって、玲がずっと探してた人?」

僕から切り出すと、玲はまだ居心地は悪そうながら肯いた。

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