俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

なゆに相談した。

『玲に彼女……それを水都が見ちゃった……』

「うん……。前世の恋人をついに見つけて付き合うことになったらしい……」

昼休憩のときに、庭に出て人目を盗んでなゆに電話していた。

学校の敷地内にスマホの持ち込みは許されているけど、授業中の使用と校内での通話は違反だ。

その違反を犯してでも、今は誰かに意見を仰ぎたかった。

「水都自身、告白はしてないんだ。玲がずっと前世の恋人のこと話してたから、フラれるってわかってたから……それでも、諦めきれなかたっというか、本人に言わせたらすきでいるのをやめられなかった、って……」

『……あちゃー、って感じだね……』

「同意。ただ、水都はそれが彼女かどうかまでは確認せず、玲が女子といたってことでパニックしてたから、俺が確かめてうーと水都に話すってことになってるんだけど、そのまま話していいもんかわからなくて……」

『んー、それは正直に言うのが一番というか、唯一の方法としか言えないと思うよ。下手に誤魔化したらあとあと取り返しがつかなくなりそうだし……水都も、自分で吹っ切らなくちゃいけないことだよ』

「……だよな」

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