俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
side羽咲
「お風呂いただきました~」
ほかほかした顔で、上機嫌そうな水都ちゃんを見てちょっとだけ安心した。
水都ちゃんとお母さん、私、お兄ちゃんでお夕飯を終えて、水都ちゃんがお風呂からあがってきたところだ。
お兄ちゃんは寝る前にお風呂入るって言って、自分の部屋へ行っちゃった。
私はもうお風呂上り。
「咲雪さん、お先です」
水都ちゃんが、ダイニングテーブルでパソコンや本をを広げているお母さんに言う。
「あったまれた?」
「はいっ。晃さん、まだなんですか?」
「うん、今日は遅くなるって連絡あったから、水都も先に寝ててね」
お父さん、明日はお母さんにひっつき虫になるぞ、これ。
お仕事の関係でお母さんとの時間が減ると、その分を取り返すように抱き付いて離れなくなる。
「水都ちゃん、私の部屋行こ。髪乾かしてあげる」
「ありがと~、お言葉に甘えちゃおっかな」
にこにこした水都ちゃんと一緒に、二階へあがる。
私の部屋で、ベッドに腰かけて水都ちゃんの髪にドライヤーをあてながら訊いた。