俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
いや、僕も気づいてなかったんだけど……。
「それは知ってた。というか、わかってたけど……俺、ずっと前から探してる人がいる宣言してたし、水都ちゃんの家の事情もあるしで、結局告白はされないまま過ぎていくんだと思ってた」
知っててわかってたのか。
知った上で……
「悪かった」
「……なんで総真が謝る?」
「昨日、俺はお前んとこにいるべきだった」
「……は?」
「………なんとなく、今そう思った」
「……そですか」
「うん」
……なんとなく、この話は終了な気配がした。
学校が近づいてきた頃、玲がぽつりと言った。
「お前最近会長脅してないよな?」
「そんな暇ないよ。会長の反応もわかってきたしつまんないからもうやんない」
「羽咲ちゃんと一緒にいるのに忙しいもんな」
「うん」
こうして朝の時間は終わり、時間は過ぎて放課後。
「総真―。これから千波ちゃんの学校行くんだけど、お前も一緒に来ない?」