俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

「ゆ、由羽はこんな時間までって、部活やってたっけ?」

声が震える! 顔がひきつる!

「ううん、那也待ち」

由羽が答えたことろで、

「由羽くんお待たせー」

「那也」

遠江さんの声が聞こえた途端、笑顔になる由羽。

ここは安泰だな――あ。

「千波ちゃん!」

急にデレデレした顔になった玲を見てびっくりしている顔の子が、遠江さんの隣にいた。

「れい――藍田くん⁉ どうしたのっ?」

……もしかしなくても、この子か……。

「前に話した総真、俺らが付き合ってること知ってたんだって。だからその……早めに紹介したくて……」

「あっ、そうなんだ……」

戸惑ったようなちなみさんの肩を抱いて、玲が僕らに向き直った。

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