俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「あ……はは。試合で暴れまくってたからだよね……」
「試合のときの羽咲、本気で怖いもん。あ、勿論いい意味でね? そういえばいつも応援に来てた可愛い子は? 別のクラス?」
それは水都ちゃんのことだな。
水都ちゃん、大会になるといつも来てくれてたから。
「水都ちゃんは別の高校だよ」
「ここじゃないんだ。親友と離れちゃって淋しくない?」
「淋しいけど……ここに入るのは、中一の頃からの目標だったから」
総真くんと同じ学校、って。
「水都ちゃんとはいつでも逢えるから。呼べば来るし、呼ばれたら行く」
最後を強調して言うと、彩加ちゃんは平坦な目になった。
「なぜ急に真顔。あーでも、ほんと羽咲いてよかった。よろしくね」
「うん、こちらこそ」
初日から話せる子がいて安心していた。
今日は入学式とホームルームだけで終わり。
そしてまた爆弾が飛んできた。
「うー、帰るよー」