俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】

「あ……はは。試合で暴れまくってたからだよね……」

「試合のときの羽咲、本気で怖いもん。あ、勿論いい意味でね? そういえばいつも応援に来てた可愛い子は? 別のクラス?」

それは水都ちゃんのことだな。

水都ちゃん、大会になるといつも来てくれてたから。

「水都ちゃんは別の高校だよ」

「ここじゃないんだ。親友と離れちゃって淋しくない?」

「淋しいけど……ここに入るのは、中一の頃からの目標だったから」

総真くんと同じ学校、って。

「水都ちゃんとはいつでも逢えるから。呼べば来るし、呼ばれたら行く」

最後を強調して言うと、彩加ちゃんは平坦な目になった。

「なぜ急に真顔。あーでも、ほんと羽咲いてよかった。よろしくね」

「うん、こちらこそ」

初日から話せる子がいて安心していた。

今日は入学式とホームルームだけで終わり。

そしてまた爆弾が飛んできた。

「うー、帰るよー」

< 361 / 369 >

この作品をシェア

pagetop