俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
困った顔をする総真くんにぶんぶん首を横に振る。
大歓迎だけど心の準備が出来なかっただけ!
混乱が収まらない私に、お兄ちゃんが鋭く言って来た。
「羽咲。総真はお前の客じゃない。俺が呼んだんだ」
「⁉ いかがわしいことするために⁉」
「……なんで発想がそこまで変態なんだ……」
肩を落としたお兄ちゃんに、総真くんがなだめるように言った。
「由羽、うーのこと変態って言うのやめようよ。うーは女の子だよ?」
「お前は身の危険を感じろ」
「お兄ちゃんやっぱり総真くんに何かする気だったの⁉」
「なんで俺の声だけ拾うんだド変態!」
「由羽~」
にらみ合いになった私とお兄ちゃんにはさまれて、総真くんを困らせてしまった。
先に顔を背けたのはお兄ちゃんだった。