俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「……気にしてるか? 想と塚原が決めたこと……」
声のトーンを落とした晃さんの言葉に、僕は一度開いた口を閉じて、少し奥歯を噛んだ。
「……気にしてない、わけではないです。由羽たちを見ると、やっぱりきょうだいっていいなあ、って思います」
「そこじゃないだろ。……お前は、想と塚原に申し訳ないと思ってるだろ」
「………」
……《僕》が生まれてきて、申し訳ない……。
美結を失うかもしれなかった想に。
視力を失ってしまった美結に。
僕は……。
「……そういう風に、見えます……?」