俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
2 総真くん総真くん総真く(∞
side羽咲
「うーん……最近伸びないなあ……」
私の、四月の年度初めに行われたテストの答案用紙を見て呟くのは、片想い歴十四年の総真くん。
いるのは私の部屋で、机に向かう私の隣、総真くん用の椅子に座っている。
全国模試トップ常連の総真くんは二つ上の高一で、私が中学生になってから勉強を見てくれている。
そんな総真くんの浮かない顔を見て……萌える! はー総真くんってば物憂げな顔もカッコいいんだからなあ。この罪作り! 色男! 何回惚れ直させれば気が済むの!
「うー? そんな真っ赤な泣きそうな顔しなくても怒らないよ?」
私の頭の中が変人フルスロットルしていても全然気づかない総真くんにまた萌える。
総真くんのど天然なところ、私は大好きだ。
でも、
「総真くんに喜んでもらえるように次はもっと上目指すよ!」