俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】
「なに?」
二階の自分の部屋に向かうのに階段を上っていると、一階の廊下から想が呼んできた。
「楽しかったか?」
「うん」
「そっか。よかったな」
穏やかな笑みを見せる想。想の中で僕と美結が釣り合っているとは完全には思えないけど……でも、晃さんが話してくれたことは信じたいと思っている。
「想。今度は美結と想も一緒に、ね」
そうしたらもっと楽しいんじゃないかと思って言うと、想は目をぱちくりさせた。
「想?」
「いや。そうだな」
それだけ答えて、想はリビングドアを開けた。
あ、僕もさっさと仕度しないと。