みだらなキミと、密室で。
「ほんのりだけどな。海風の玉子焼きのほうが若干甘い」
「嘘……」
「ほんと。ってか海風昔からそうじゃん。甘党。無意識に千秋さんより多く砂糖入れたんじゃない?」
「そんなはずっ!」
いや、そうなのかな。
たしかに私は昔から甘党だけれど。
「可愛いとこあんじゃん。ちょっと後ろめたかったから玉子焼きは自分で作ったんでしょ?海風変なところ真面目だもんな〜俺との約束、守ろうって思ったんだ?カワイイね」
ムカッ!!!!
「ち、違うから!!バカじゃないの?!自惚れすぎ!ママに申し訳ないって気持ちだし!!」
「照れてんじゃん、すぐ赤くなる」
「……違うから、ほんと」
赤くなってるのは十分自覚してる。
バレない自信あったのに。
それなのに。
「あの、……まずかった?」
だからバレたのかな。
やっぱり私には、ママほど上手に作れないよ。