みだらなキミと、密室で。
時刻は午前9時。
10時に遥琉が迎えに来ることになっている。
迎えに来るって言ったって、マンションの6階に住む遥琉が5階に来るだけなんだけど。
っていうか、昨日……。
連絡先を渋々交換したとき。
『なにそのスマホ』
『修理出した』
『……は?』
メッセージアプリのアカウントIDを表示させた遥琉のスマホの画面がめちゃくちゃツルツルピカピカだったのだ。
つい先日見たバキバキ画面とは大違いだ。
しかも修理代を聞き出したら「2万円」だと言った。
2万で片付いたんなら、私の12万の借金は意味なくない?なんていえば。
1日でもスマホが気持ちよく使えなかった精神的ストレスを含めるとあーだこーだと言われ、
結局、お昼休みは遥琉のそのうるさい話に我慢できなくなった私は、連絡先を交換してすぐに教室に戻った。